音声言語医学
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骨固定型ピックアップから導出した直接骨導音の音響特性
前田 秀彦西澤 典子武市 紀人本間 明宏前田 昌紀玉重 詠子米本 清
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57 巻 (2016) 3 号 p. 294-304

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抄録

bone anchored hearing aid(Baha®:骨固定型補聴器)のチタニウムインプラントと圧電式加速度ピックアップ(骨固定型ピックアップ)を利用した頭蓋振動検出システムを構築し,発話者音声を皮膚経由しない直接骨導音として検出を試み,以下のことを明らかにした.1)頭蓋骨の振動実験において,直接骨導音導出系では,20 dBHL以上の入力があると入力の増加に伴い出力はほぼ線形的に増加し,1000-4000 Hzの高周波数帯域においても経皮骨導音導出系で見られた大きな出力の減衰は見られなかった.2)文章朗読時の直接骨導音のlong time averaged spectrum(LTAS:長時間平均スペクトラム)は,経皮骨導音と比較して1000 Hz以上の高周波数帯域の信号成分の減衰が少なく,気導コンデンサマイクロホンと比較して約0-10 dB程度の差であった.3)単音節を用いた受聴明瞭度試験により,経皮骨導音と直接骨導音の間に母音部分の正答率に有意差が認められ(p<.01),直接骨導音では,経皮骨導音で見られた異聴傾向が認められなかった.

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© 2016 日本音声言語医学会
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