音声言語医学
症例
学校関係者に難聴を疑われたことのある発達性読み書き障害児1例の認知能力
―発達性読み書き障害の専門家と耳鼻咽喉科との連携について―
三盃 亜美宇野 彰
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57 巻 (2016) 3 号 p. 312-320

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抄録

学校関係者に難聴を疑われたことのある発達性読み書き障害児を経験したので報告する.読み書きおよび神経心理学的検査結果と読み書き指導を通し,本児の発達性読み書き障害の背景要因となったと思われる認知障害構造を考察するとともに,難聴を疑われることになったと思われる認知的要因を考察した.本児は,全般的知的機能と言語発達に遅れはないが,発達性読み書き障害が認められた.視覚認知障害と重度の音韻障害の双方によって発達性読み書き障害が生じていたのではないかと思われた.また音韻表象の脆弱さによる音韻障害が原因となって難聴を疑われ耳鼻咽喉科を受診するにいたったのではないかと思われた.学校関係者などに難聴を疑われ,聴覚障害の有無を確認しに耳鼻咽喉科を受診する可能性のあることに留意して,発達性読み書き障害の専門家と耳鼻咽喉科が連携を取り,発達性読み書き障害発見につなげていく必要があるのではないかと思われた.

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© 2016 日本音声言語医学会
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