音声言語医学
総説
原発性進行性失語の評価と介入
藤田 郁代
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57 巻 (2016) 4 号 p. 372-381

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抄録

原発性進行性失語(PPA: primary progressive aphasia)は脳の神経変性によって言語機能障害が潜行性に発症し,緩徐に進行する症候群である.本稿ではPPAの概念と最近の診断基準・サブタイプ分類(Gorno-Tempiniら,2011)について概説し,次いで言語聴覚療法を実施した非流暢/失文法型PPAの自験例2例を紹介し,その経過について説明した.1例は臨床症状の変化を長期にわたってフォローし,剖検によって皮質基底核変性症と診断された症例であり,もう1例は呼称訓練を実施しその意義を検討した症例である.呼称訓練を実施した症例では訓練語の改善を認め,それは短期間,維持されたが,非訓練語には般化しなかった.本例の訓練効果は限定的であったが,生活活動が活発化し積極的にコミュニケーションをとるようになった.最後にPPAの臨床評価の方法について解説し,介入ストラテジーとその意義について考察した.

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© 2016 日本音声言語医学会
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