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音声言語医学
Vol. 57 (2016) No. 4 p. 391-397

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http://doi.org/10.5112/jjlp.57.391

原著

痙攣性発声障害と診断された85例について,痙攣性発声障害のタイプ,性別,初診時年齢,職業,主訴,他の不随意運動の合併,病悩期間,他院受診歴,治療内容に関する後ろ向き観察研究を行った.内転型,20代の女性に多く,70%以上の患者が声を頻繁に使用する職業環境にあった.音声症状の自覚から半年以内に診断にいたった例が約26%であった一方,5年以上経過した例も34%存在し,この期間に患者の7割以上が耳鼻科や心療内科など複数の医療機関を受診していた.診断確定後の治療は,音声治療,ボツリヌムトキシン局所注入療法,甲状軟骨形成術の順で多かった.痙攣性発声障害は,近年広く知られるようになり外来を訪れる患者数が増加している.診断基準と標準的な評価法の確立,患者が早期から適切な治療を受けるための環境整備が急務である.

Copyright © 2016 日本音声言語医学会

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