音声言語医学
Online ISSN : 1884-3646
Print ISSN : 0030-2813
原著
濃縮果汁還元レモン水による唾液分泌刺激が反復唾液嚥下に及ぼす影響
―耳内嚥下音を指標とした検討―
土師 知行
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58 巻 (2017) 2 号 p. 135-142

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抄録

反復唾液嚥下検査は簡便な嚥下機能評価法としてよく用いられているが,唾液分泌機能が反復唾液嚥下にどのように影響するかは十分検討されていない.今回,健常成人に対して,唾液分泌促進作用がある濃縮果汁還元レモン水の濃度を変えて希釈したものを飲取した後に反復唾液嚥下を行い,嚥下運動の詳細な時間的計測が可能な耳内嚥下音を指標として各嚥下での嚥下間隔時間を測定した.
唾液分泌刺激による唾液分泌の増加は4回目までの嚥下に関してはあまり影響を及ぼさなかったが,5回目以降の嚥下間隔時間の延長を有意に抑制することが示された.また,その効果は唾液分泌刺激の強さによっても差異があった.
反復唾液嚥下によって嚥下機能を評価する場合は,唾液分泌能の影響に留意する必要があることが示された.さらに,通常の反復唾液嚥下にレモン水刺激による反復唾液嚥下を加えることで,唾液分泌能の機能的評価や唾液分泌障害のスクリーニングが可能であることが示唆された.

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© 2017 日本音声言語医学会
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