2018 年 59 巻 1 号 p. 36-39
片側性声帯麻痺に対する枠組み手術の有用性は広く知られているが,研修する施設は限られる.今回,私たちは,指導医不在の施設で喉頭枠組み手術の研修を行った.この結果,被指導医に頸部手術の十分な経験があること,麻酔法の工夫など一定の条件は必要ではあるが,指導医不在の施設でも喉頭枠組み手術を習得することができた.手術研修は,指導医と被指導医が同一の施設で研修を行うことが望ましいが,他施設への派遣が難しい場合には,今回のような研修により手術手技を習得することも一つの方法と思われる.