2019 年 60 巻 1 号 p. 16-22
喉頭ストロボスコピーによる声帯振動評価学習教材を開発した.その有用性を検証するために,ストロボスコピー評価に関する知識量と実際のストロボスコピー評価について学習教材の訓練前後で評価した.ストロボスコピー評価に関する知識量は,学習後有意に上昇した.実際のストロボスコピー評価については,規則性の評価項目を除いて,学習後,有意な上昇は認められなかった.学習前の評価得点がすでに80%に達しており,天井効果が推測された.学習前の評価得点が中央値未満の者は,すべての評価項目で有意に得点が上昇した.学習前に評価能力の低い者にとっては学習効果が高い教材といえる.