音声言語医学
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総説
神経原性の発話(発声発語)障害(dysarthria)の定義と用語
苅安 誠椎名 英貴
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2019 年 60 巻 4 号 p. 279-285

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抄録

発声発語は高速の協調的な運動で,感覚運動系を支配する神経筋機能障害により発話の異常が生じることがある.社会生活への影響が大きく,音声言語医学において主要な障害の一つとして認識されてきた.本論文では,文献資料を基に,神経原性の発声発語障害の定義と用語についての歴史的変遷を記す.Darleyらの研究報告(1969)以降は,名称“dysarthria”とその定義に以下の要件が盛り込まれることで世界的に統一されている:構音だけでなく呼吸や発声,共鳴,韻律の側面での異常を呈する,発声発語に関連する神経筋機能障害に起因する,多様な状態を一括する用語である.“dysarthrias”や“pure dysarthria”といった用語は今日でも使われている.日本では,用語・訳語に混乱があったが,今日では原語dysarthria以外に,運動障害性構音障害など,いくつかの用語・訳語が提案されて使われている.

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© 2019 日本音声言語医学会
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