音声言語医学
Online ISSN : 1884-3646
Print ISSN : 0030-2813
ISSN-L : 0030-2813
原著
加齢性声帯萎縮に対する声域向上を目指したVFEの効果
兒玉 成博讃岐 徹治
著者情報
ジャーナル 認証あり

2019 年 60 巻 4 号 p. 325-331

詳細
抄録

加齢性声帯萎縮では,気息性嗄声を生じる.今回,VFEの一部プログラムの回数を増やしたVFE変法の効果について検討を行った.対象は,加齢性声帯萎縮に対してVFE変法を施行した10例で,治療前より過緊張発声を認めた5例(過緊張あり群),認めなかった5例(過緊張なし群)であった.検討項目は,空気力学的検査のMPT,MFR,音響分析のjitter,shimmer,HNR,ピッチの下限・上限,声域,声の自覚評価のVHI-10とした.結果,全体(n=10)では,空気力学的検査(MPT),音響分析(jitter,shimmer,HNR),声域,声の自覚評価(VHI-10)が有意に改善した.過緊張なし群では,jitter,shimmer,HNR,声域,VHI-10が有意に改善したが,過緊張あり群では,jitter,HNRのみ有意に改善した.VFE変法は,加齢性声帯萎縮に対して効果を認めた.しかし,過緊張発声を併発した症例では,VFE変法の効果が得られにくい可能性がある.

著者関連情報
© 2019 日本音声言語医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top