音声言語医学
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原著
発達性読み書き障害のある児童および生徒の漢字書字成績に影響する文字属性について
横井 美緒三盃 亜美宇野 彰
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2020 年 61 巻 2 号 p. 171-176

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抄録

本研究の目的は,発達性読み書き障害のある児童および生徒(Children and Adolescents with Dyslexia;以下CAwD)における,専門的訓練前の漢字1文字の書字成績に対する画数,心像性,含有単語数,教科書掲載頻度,書字頻度(常用度)の影響を検討することである.
第一研究では,常用度の指標を得るため,小学校教員を対象に児童が各漢字を書く頻度に関する調査を実施した.第二研究では,CAwDにおける各文字の書字の可否を従属変数,画数,教科書掲載頻度,最大心像性値,含有単語数,常用度を独立変数とした二項ロジスティック回帰分析を行った.その結果,小2配当漢字の書字成績を有意に高める要因は,画数の少なさ,常用度の高さ,教科書掲載頻度の高さ,最大心像性値の高さであった.一方,小3配当漢字では,画数が少ない,含有単語数が少ない,最大心像性値が高い,教科書掲載頻度が高いという特徴のある文字では正しく書かれる確率が有意に高かった.

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© 2020 日本音声言語医学会
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