2021 年 62 巻 1 号 p. 14-23
口唇口蓋裂の治療は出生前から大人になるまで非常に多職種の方々が携わるチーム医療の代表格といっても過言ではない.広島市民病院口唇裂口蓋裂センターでは術者である筆者がコーディネーターとなり,スタッフと連携を取っている.術前顎矯正,PLPを用いた鼻咽腔閉鎖不全治療,顎裂骨移植前の歯科矯正治療などで緊密にかかわりながら,手術時期や適応を決めている.スタッフそれぞれが相互分野を理解し合い,意見をぶつけ合い,共通のゴール地点を認識することで質の高い治療が行えるものと考えている.