音声言語医学
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アテトーゼ型脳性麻痺児の構音分析
大西 幸子小島 千枝子横地 健治
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1992 年 33 巻 3 号 p. 221-226

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抄録

アテトーゼ型脳性麻痺児13例を対象に, 単音節復唱と50単語の構音を評価しその誤り方を分析した.構音容易な音は, /b//m//k//P//〓/などであり, /s//r//dz//ts//∫/などは困難な音であった.構音点別では両唇音, 軟口蓋音は比較的容易だったが, 歯音, 歯茎音は困難であった.構音法別では弾音, 破擦音, 摩擦音が困難だった.主な誤り方の傾向は, 破裂音化, 有声化および無声化, 構音点の後方移動, 舌が広範囲につくための歪みであった.発語明瞭度がより劣る群では, 単音節で構音可能な音も単語内では誤る傾向が認められ, 単語内での構音がより困難と思われた.

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© 日本音声言語医学会
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