音声言語医学
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在宅嚥下障害患者の摂食に関する検討
西尾 正輝新美 成二
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1998 年 39 巻 2 号 p. 193-201

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抄録

在宅嚥下障害患者35例を対象として摂食状況について調査し健常者群と比較し, 以下の結果を得た.
1) 1日の食事の回数に有意差は認められない.
2) 1回の食事の所要時間は有意に長い.
3) 主食, 主菜・副菜では摂取頻度が有意に低下する品目が多いのに対して, デザート, 飲物, 菓子では摂取頻度に差が認められない品目が多い.
4) 摂取しやすい食品を選択する一方で嗜好性の高い食品を選択している傾向にある.
5) 食事に対する満足度は有意に低下する.
また嚥下障害群の82.9%で病前と比較して体重の減少が認められた.
以上の結果に基づいて, 在宅嚥下障害患者に対するマネージメントプランについて検討を加えた.

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