音声言語医学
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幼児の視覚的な弁別操作および平仮名の理解に関する発達
山路 めぐみ
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1999 年 40 巻 4 号 p. 320-328

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抄録

言語発達遅滞を神経心理学的および発達的という2つの視点からとらえると, 言語発達は「聴く」「話す」「視る」「書く」という4つの能力 (言語様式) が相互に影響し合いながら発達する過程と考えることができる.言語発達遅滞の訓練は発達の初期からの言語様式別能力の発達の評価に基づいて行われることが適切と考え, 言語様式別発達表を作成したところ, 1歳半から4歳までの視覚的な発達に関する項目が他の様式の項目に比べて少ないので, 健常な幼児32名の協力を得て, 視覚的理解の発達の指標となる行動の調査を行った.調査に用いた用具は日常的に良く接している物品, 玩具である.物品を用いた調査, 図形を用いた調査, 立体を用いた調査 (パズルボックス) , 文字型を用いた調査ではそれぞれ2個, 仮名文字の音読については1個の項目を検討し, それらをまとめて6個の指標を設定した.

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© 日本音声言語医学会
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