音声言語医学
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偏側声帯麻痺に対する側輪状披裂筋牽引法
北嶋 和智片岡 英幸山名 高世浅田 優子園田 聡
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2000 年 41 巻 3 号 p. 279-282

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抄録

側輪状披裂筋牽引法 (岩村) による披裂軟骨内転術を行い, われわれの経験から得られた術式の実際と成績を述べた.対象は最長発声持続時間が9秒以下の偏側声帯麻痺患者21名である.うち7例は内転術を単独に, 14例は甲状軟骨形成術1型との併用である.最長発声持続時間が術後に10秒を越えた例は16例, 76%であった.披裂軟骨を直接牽引する一色法と比べて, 側輪状披裂筋牽引法の成績は遜色がなかった.本法は甲状軟骨形成術I型と同一術野であるので, 両術式の併用が容易である.

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