音声言語医学
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Zeitels型喉頭鏡を用いた早期声門癌のレーザー手術
平野 滋永原 國彦
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2006 年 47 巻 1 号 p. 1-4

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抄録

早期声門癌のレーザー手術においては, 安定した視野 (特に前交連) を得ることが重要である.Zeitels型喉頭鏡は前方の視野の確保にきわめて優れていることを報告したが, 反面, 声門上部の操作には制限があった.われわれはZeitels型に従来の円筒型喉頭鏡を組み合わせて, 早期声門癌6名のレーザー治療を行った.まず従来の円筒型喉頭鏡を用いて声門上部の処置 (仮声帯切除, 前庭前方切除) を行い, 次にZeitels型を用いて前交連を含む声門の視野を確保して腫瘍切除を行った.その結果, 十分な腫瘍切除を行うことができ, 1年以上経過して全例で再発を認めていない.観察期間, 症例数とも不十分ではあるが, 早期声門癌のレーザー治療においてZeitels型喉頭鏡が有用であった.

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