音声言語医学
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喉頭微細手術の未来を手術器具の面から考える
塩谷 彰浩
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2006 年 47 巻 2 号 p. 230-233

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抄録

喉頭微細手術は, Kleinsasserおよび本学の斉藤が喉頭の手術に導入して以来, 古くから最もよく行われている音声外科手術の一つである.われわれは, 斉藤の流れを受け継ぎ, 慶大式の喉頭鏡や鉗子類を用いており, 現在の国産の器具はほとんどが慶大式と思われる.これらの器具のみでもほぼ満足な手術結果を得ることができる.しかし, 最近さらに繊細な手技のための器具も開発されており, また, 喉頭微細手術の適応を拡大してゆくには新しい手術器具・環境が必要である.そこで本稿では
1.最近米国で提唱されているmicroflap techniqueを行う際の器具
2.止血力に優れた電気凝固可能な鉗子, ハサミ, メスと拡張式喉頭鏡およびビデオカメラシステムを組み合わせた, われわれが構築した新しい喉頭内視鏡手術環境
3.米国におけるロボット支援手術の喉頭手術への導入の研究について紹介し, 喉頭微細手術の未来を手術器具の面から考えてみたい.

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