2007 年 48 巻 3 号 p. 248-252
AACを適応する場合, コミュニケーションを維持するための言語力ならびに精神機能の評価と, 機器を操作する身体機能の評価を行う.
評価の結果, 言語処理過程のうちどの過程の障害かが判断できるので, それにそって適応を決定する.
適応にあたっては, 実際の装用状態での継続的な評価が重要であり, 実用的に使用している状態まで確認することが大切である.
また, AACの限界は, 使用する側の障害の重症度から生じる限界と, 機器そのものがもつ限界がある.こうした限界を十分知りながら適応を考えることにより, 初めて障害をもつ方のQOLに貢献することができる.その一方で, 適応の限界を広げていくための努力も強く求められている.