音声言語医学
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シミュレーション研究における小学生用音読モデル作成の試み
三盃 亜美伊集院 睦雄宇野 彰辰巳 格
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2008 年 49 巻 2 号 p. 115-123

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抄録

本研究では小学生が音読を学習する過程をシミュレーション・モデルの音読学習に反映させた場合とそうでない場合に, シミュレーション・モデルの音読成績が配当学年に影響されるか否かを検討することで, 小学生の音読モデル構築を試みた.音読学習時に成人用モデル構築と同様の方法で学習単語を入力したモデル (一括入力モデル) と, 小学生の音読学習に近づけ配当学年順に入力したモデル (配当学年順入力モデル) を構築し, 学習終了後に単語属性 (一貫性, 頻度, 配当学年) を操作した漢字二字熟語を入力した.その結果, 一括入力モデルでは配当学年の影響が現れず, 健常成人の音読特徴を示していたのに対し, 配当学年順入力モデルでは配当学年の影響が認められ, 健常児童の音読特徴と類似した.小学生の音読を対象にシミュレーション研究を行う際には, 小学生の音読学習環境に類似させて, モデルに音読学習を行う必要があることが示唆された.

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© 日本音声言語医学会
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