音声言語医学
Online ISSN : 1884-3646
Print ISSN : 0030-2813
ISSN-L : 0030-2813
障害者から学んだ地域リハビリテーション
澤村 誠志
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 49 巻 4 号 p. 277-280

詳細
抄録

私は, 父が切断者であったことから, 「切断者のリハビリテーション」をライフワークとして地域で生活されている多くの切断者の生活から, 多くを学んだ.そしてそのニーズから医療リハ・社会リハ・職業リハ・教育リハ・リハ工学・まちづくりなど総合リハサービスの連携の重要性を心に刻み, その拠点として, 昭和44年兵庫県立総合リハビリテーションセンターの開設にかかわった.「障害のある人が私の師, 地域が私の教科書」.これが今でも私の永遠のテーマとなっている.年齢, 障害の種類, 性別, 文化を超えて, 誰もが住み慣れた地域で, 一生安全に, 安心して, 心豊かに生き生きとした生活が送れるような地域社会を創生したい.これが「地域リハビリテーションの心」であり, ゴールはユニバーサル社会の創生にある.このためには, 海外先進国との比較において遅れているわが国の社会保障制度の抜本的な改革を含めて, 医療, 介護福祉, 障害者福祉などのあり方についての提言を行った.

著者関連情報
© 日本音声言語医学会
前の記事
feedback
Top