日本医真菌学会雑誌
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総説
HIVにおける真菌症
安岡 彰
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2006 年 47 巻 3 号 p. 161-166

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抄録

HIV合併真菌症について, 1) エイズ動向委員会による平成16年エイズ発生動向, 2) 厚生労働科学研究エイズ対策事業による日和見感染症の動向調査, 3) HIV合併アスペルギルス症の自験例17例の解析を行った. AIDS症例は年々増加傾向にあり, 真菌症はニューモシスチス肺炎35.7%, カンジダ症19.1%, クリプトコックス症2.4%の頻度で認められた. カンジダ症は日本人に, クリプトコックス症は外国籍患者に多く, 2例認められたヒストプラズマ症はいずれも外国籍患者であった. 死亡率ではクリプトコックス症が32.7%と高く, 予後不良であった.
17例のアスペルギルス症の解析では, 肺アスペルギルス症が13例, 脳病変2例, 副鼻腔および胃に病変がみられたものが各1例であった. アスペルギルス症のリスク因子としてHIV感染者に特徴的であったのはCD4細胞数が10/μl 以下という点であった. 剖検診断の比率が高く, 治療成績も不良であったが, ボリコナゾールによる治療例1例で改善が認められていた.

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© 2006 日本医真菌学会
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