20 巻 (1979) 1 号 p. 10-19
T. mentagrophytes によるモルモット皮膚の実験的感染に対するMCZの治療効果についてCTZとの比較において症状の改善と菌の陰性化の点から研究し, 以下の成績を得た. 1) 胞子をモルモットの皮膚に接種し, その5日後より2%MCZクリームを1日1回, 1週間, 2週間または3週間連続塗布したとき, いずれも投与4日後より症状の消退が認められ, 2週間投与後には組織内の菌は陰性化した. 1週間投与ではこの効果は不完全であつたが, 再発および再感染は認められなかつた. 2) 1%MCZクリームを連続2週間塗布したとき, 投与6日後より症状の消退が認められ, 投与終了2日後には組織内の菌は陰性化した. 3) MCZとCTZの治療効果の間には有意な差は認められなかつた. 4) 基剤のこれら薬剤治療効果に及ぼす影響については,両薬剤ともにクリーム剤が良好で, polyethylene glycol は効果を若干低下させる傾向を示した.