日本医真菌学会雑誌
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Malassezia furfurの生物学的型別
内田 勝久山口 英世
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1993 年 34 巻 4 号 p. 399-408

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抄録

本総説では, Malassezia furfurの分類あるいは同定に役立つ生物学的型別について, われわれが得た実験成績を中心に記述する.
試験菌株として当センター保存株12株と癜風患者新鮮分離株28株の合計40株を用いた. 脂質要求性, Diazonium blue B染色性および尿素分解性, ubiquinone systemなどの性状から全菌株とも好脂質性Malassezia属菌種であることが確認され, その大部分はM. furfurであると思われた. これらの菌株はDixon培地上において特徴的な集落性状を示し, それに基づいて5型 (I, II, III, IV, V型) に大別された. I-IV型とV型の間には, Tween20-85, ammonium sulfate, sodium glutamateの資化性および抗真菌性抗生物質nikkomycin Zとblasticidin Sに対する感受性の点で明らかな相違がみとめられた. また, 各型の代表菌株をウサギに免疫して得た抗血清を用いて行ったスライド凝集反応の結果から, 各型共通抗原と型特異抗原の存在が示唆された. さらに10種の菌体酵素について電気泳動によるallozyme patternの分析を行ったところいくつかのグループに別れる可能性が示された. 以上の実験結果から, 集落性状による型別はM. furfurの生物学的簡易型別法として有効であるものと推察された.

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