1993 年 34 巻 4 号 p. 435-438
中国の吉林省にある白求恩医科大学第二臨床学院で患者病変部より分離されたカンジダ属73株を形態学的な方法とともにカンジダチェックを用いて同定した. 結果は浅在性皮膚カンジダ症および口腔粘膜カンジダ症では, 日本と同じくCandida albicansが圧倒的に多かった. 腟カンジダ症ではC. albicansが最多であることは同じであるが, 日本で増加しているC. glabrataを分離しなかった. 呼吸器カンジダ症ではC. albicansの他にC. tropicalisを認めた. 全病型から分離したC. albicansは合計64株であったが, その血清型はA型60株 (93.8%), B型4株 (6.3%) であった.
以上日本と比較すると腟カンジダ症以外の病型はほぼ同じ傾向であり, C. albicansの血清型がA型が多いのも同じであった.