日本医真菌学会雑誌
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Aspergillus nigerが病原菌と考えられた爪真菌症の1例
野田 徳朗市來 善郎鹿野 由紀子前田 学森 俊二宇田川 俊一
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1993 年 34 巻 4 号 p. 445-449

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抄録

症例は24歳の主婦. 1985年12月, 裁縫中に右拇指を誤って刺した. 3週間後, 同部の爪下に膿瘍を生じた. 穿刺を数回受け, 抜爪術を受けるも排膿が続いた. 1986年10月, 爪下の膿の直接検鏡で真菌要素を認めた. 膿と爪甲よりの培養で, Aspergillus nigerが分離されたことから, 爪下膿瘍に続発した爪のアスペルギルス症と考えられた.

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