日本医真菌学会雑誌
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Trichophyton rubrumに対するliranaftateの殺菌活性
奥 幸夫佐久間 慶太横山 耕治宮治 誠
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2002 年 43 巻 3 号 p. 181-187

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抄録

Trichophyton rubrumに対するチオカルバミン酸系抗真菌剤liranaftateの殺菌活性を主として, ミリフレックス®-100テストシステムを用いてのMICおよびMCCを求める方法とtime-killcurve法により6種抗真菌剤との比較を行った.T.rubrum分生子に対するMICおよびMCCを経日的に測定した結果, liranaftateおよびlanoconazoleの作用14日目のMIC値はいずれも0.009μg/mlであり, 最も優れていた.LiranaftateのMCC値は作用9日目以降小さくなりはじめ, 作用14日目のMCC値は0.039μg/mlであった.TolciclateのMCC値も作用9日目以降小さくなったが, amorolfine, lanoconazole, neticonazole, clotrimazoleおよびbifonazoleのMCC値は作用14日目まで全く低下しなかった.この結果は発芽分生子に対しても大きな差が認められなかった.
Time-killcurveの検討では, liranaftateおよびtolciclateは2~32×MICで作用7~9日目に生菌数が測定限界以下となった.Amorolfineは作用菌濃度が低い場合, 作用14日目に測定限界以下となったが, 4種アゾール剤はいずれも作用14日目までにほとんど測定限界以下に低下しなかった.
以上の結果より, 殺菌活性の強さは系統別にチオカルバミン酸系, モルホリン系, アゾール系の順であることが示唆された.

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