超音波医学
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特集「動脈硬化病変への超音波法によるアプローチ」
B-flow imaging による頸動脈プラーク内血管の描出‐頸動脈内膜剥離術施行症例での検討‐
瀬尾 由広石津 智子鶴田 和太郎田口 夏美鈴木 謙介松村 明青沼 和隆
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37 巻 (2010) 4 号 p. 463-467

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抄録

目的:プラーク内血管新生はプラーク内出血を生じプラークを不安定化させる一因である.我々はB-flow imagingが微小な血流を描出が可能なことから,本法による頸動脈プラーク内新生血管の描出を試みた.対象と方法:虚血性脳血管障害により頸動脈内膜剥離術を行われた7例(全例男性,平均年齢68.6±4.8歳).超音波診断装置はGE社製Vivid 7,超音波探触子は9‐14 MHzリニアアレイ探触子を使用した.術前に頸動脈プラークの観察を行い,プラーク輝度をgray-scale medium(GSM)で定量化した.B-flow imagingでプラーク領域を多断面で注意深く観察し,プラーク内における血流と考えられるB-flow信号の有無を検索した.結果:7例中6例においてプラーク内に血流信号を認めた.これら6例のGSMは平均32±10と超音波輝度が低値であった.3例では複数のプラーク内血流信号が観察され,プラークは脂質コア成分が多く,プラーク内には微小血管が複数存在していた.また,2例ではプラーク外膜側に血流像が偏在しており,病理所見では壊死組織に加えてプラーク内出血が顕著であった.プラーク内に血流信号が明らかでなかった1例は,GSMが66を示し,線維化や石灰化が他の症例に比較して顕著で,プラーク内微小血管は明らかでなかった.結論:B-flow imagingによりプラーク内新生血管の描出が可能であり,組織性状の診断に有用である可能性が示唆された.

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© 2010 一般社団法人 日本超音波医学会
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