日本線虫学会誌
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研究資料
造形樹用殺線虫剤のキタネグサレセンチュウ卵に対する効果
上杉 謙太 立石 靖
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2025 年 55 巻 p. 17-21

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抄録
輸出用の造形樹においてネグサレセンチュウに対する殺線虫剤として登録のあるアバメクチン、ホスチアゼート、イミシアホスのキタグサレセンチュウ卵に対するふ化阻害効果を調査した。試験では比較としてベノミル、フェニトロチオンおよびフルオピラムも供試した。25℃で24 時間薬液に浸漬した場合、アバメクチン、ホスチアゼート、フルオピラムの3 剤は有意に卵のふ化率を低下させ、最も効果の高かったホスチアゼートでは無処理の52.3%に対して5.9%となった。一方、10℃で24 時間浸漬した場合、ホスチアゼートとフルオピラムでは25℃に比べ有意にふ化率が高かった。登録より10 倍低濃度に希釈した薬液に14 日間浸漬した試験では、アバメクチン、ホスチアゼート、フェニトロチオン、フルオピラムで対照よりふ化率が低下したが、無処理のふ化率49.2%に対し最も低かったフルオピラムでも29%であった。これらの結果は造形樹で一般に行われる冬季の殺線虫剤処理では卵に対する効果が限定的となる可能性を示唆した。
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