日本看護倫理学会誌
Online ISSN : 2434-7361
原著論文
看護実践における倫理的ケアのコンピテンシー評価票原案の作成
片山 はるみ村松 妙子
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2021 年 13 巻 1 号 p. 3-13

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抄録

本研究は看護実践における倫理的ケアのコンピテンシーを明らかにし、評価尺度の原案を作成することを目的とした。看護実践における倫理的課題への取り組みに関するハイパフォーマーとして職場の長から推薦が得られた看護職者または高度実践看護師15名を対象に行動結果面接を行った。903分の録音データを質的記述的に分析したところ、498コードの看護師の体験が類似性と相違性の比較検討を経て抽象化され、22サブカテゴリ、4コアカテゴリが抽出された。コアカテゴリは【善いケアに関する感性・価値を表現する】【より善いケアとは何かを考えながら行為する】【より善いケアを提供するために間接効果をもたらす】【より善いケアの学習に向けて行動する】であった。22サブカテゴリをスペンサー・コンピテンシー・ディクショナリーと照合することによってコンピテンシーとして用いることの論理的妥当性を確認し、これを用いて評価票の原案を作成した。

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© 2021 日本看護倫理学会
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