2011 年 3 巻 1 号 p. 47-51
変革理論を用いて看護部組織の倫理的風土の変化を目指す委員会活動について、意識や行動の変化の視点から評価することを目的に、A施設に在職する看護職員547名に対する自記式質問紙留置き法で調査を行った。その結果、「日々の実践の中で倫理的問題に気づくようになった」、「患者の意向を聞くようになった」、「安易に抑制や拘束などをしなくなった」など行動レベルの変化を自覚した者が、過去の調査と比べ多くなっていた。このことからA施設では、ポジションパワーによる看護部倫理委員会の設置という規制的な変化と倫理委員のパーソナルパワーによる参画的な変化により、書く看護職員の知識、態度、行動が変化してきたと考える。