日本看護倫理学会誌
Online ISSN : 2434-7361
原著
介護保険施設で働く看護職の道徳的感受性尺度の開発
藤野 あゆみ百瀬 由美子天木 伸子
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2014 年 6 巻 1 号 p. 30-38

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抄録

本研究は、介護保険施設で働く看護職の道徳的感受性尺度(MSS-NH)を作成し、その信頼性・妥当性を検討した。まず介護保険施設の看護職20名に対するインタビューよりMSS-NHの原案48項目を作成した。次に介護保険施設の看護職861名のデータを基に探索的因子分析を行い、17項目4因子構造【高齢者の尊厳を守る体制づくり】、【その人らしい生活を支える】、【高齢者の能力を活かす】、【栄養摂取法の意思決定】を採択した。信頼性は、Cronbachのα係数がMSS-NH全項目で0.85、下位尺度で0.72~0.83と一定の内的一貫性が確認された。妥当性は、確認的因子分析により上記の4因子を潜在変数とした仮説モデルがGFI、AGFI、CFIのいずれも0.9以上でかつRMSEAが0.05以下と容認できるモデル適合度であり、尺度の信頼性・妥当性が確認された。

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© 2014 日本看護倫理学会
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