1) ハシボソガラスが自動車をクルミ割りに利用する行動について長期的な観察を行なった
2) 信号待ちで停車した自動車の車輪の前にクルミを置き,車がひいたクルミを摂食する事例が頻繁に観察された.このことは,車利用行動が偶然なものではなく意図的な行動であることを疑問の余地がな示していた
3) 自動車利用によるクルミ割り行動は,多くの変数(クルミの調達法,クルミの特性,クルミのセッティング方法,時刻,場所,他の個体の存在,待ち行動打ち切りの臨界時間,置き直し行動,食行動)から構成されるバリエーションの多い行動であることが確認された
4) 自動車利用行動は,上空から投下する方法では割れないクルミを処理するたあの新たな手段として生まれたものであると考えられた