抄録
本研究の目的は、国立大学法人評価制度を理論的に考察することで法人評価における制度設計上の問題について論及し、当該制度設計上の合目的性の成否およびその機能可能性の阻害要因を明らかにすることにある。
理論的考察の結果、法人評価における制度設計上の合目的性の成否は、その機能可能性の優劣に依存すること、しかしながら、当該制度に内在する三つの評価メカニズムがそれぞれトレード・オフの関係を有し互いの想定機能を低減させる可能性があることから、その機能可能性は決して優れているとはいえないこと、よって合目的性の成り立つ可能性も決して高くないことが明らかになった。
したがって法人評価制度の制度設計は脆弱であるとの結論に至った。