家族社会学研究
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結婚をどうとらえるか
望月 嵩
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2003 年 14 巻 2 号 p. 23-31

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抄録

結婚についての考え方が揺れ動いている。本論は, 結婚は (1) 社会的に承認された性関係, (2) 継続的関係, (3) 権利義務関係, (4) 全人格的関係という特性をもった男女の結合関係 (夫婦関係) を形成する社会制度であるという筆者の見解を説明する。そして, これらの特性とは異なった見解や現象 (たとえば, 同棲, 同性カップル, シングル志向など) を検討することによって, 結婚の意味を再確認する。
結婚制度を否定するかのような現象がみられることは事実であるが, それらを検討してみると, 必ずしも結婚制度を否定しなければならない必然性は認められない。したがって, 今後の動向を考えてみると, 結婚制度とそれ以外の生き方が併存していくことになろう。

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