日本菌学会会報
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動物性廃物の分解跡に発生したアンモニア菌について
糟谷 大河
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2002 年 43 巻 3-4 号 論文ID: jjom.H13-99

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抄録

 埼玉県北足立郡伊奈町で,アンモニア菌の自然条件下における発生例を調査した結果,これまで未報告であったニワトリの死体の分解跡から4種,タヌキの死体の分解跡から1種,イヌの放尿の跡から2種のアンモニア菌の発生が観察された.また,ヒトの放尿の跡から3種,タヌキの糞場からは3種のアンモニア菌の発生が観察された.これらの中で,ヒトの放尿の跡からのアカヒダワカフサタケの発生およびタヌキの糞場からのウラムラサキの発生は新知見である.タヌキの糞場では外生菌根性のアンモニア菌とアンモニア菌以外の外生菌根菌が発生したが,後者は,糞場での樹木細根の新たな形成に伴う菌根形成の活発化により発生したと考えられた.

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© 2002 日本菌学会
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