日本口腔粘膜学会雑誌
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シェーグレン症候群の臨床的検討
第1報: 口腔乾燥症状と各種検査所見について
山本 一彦露木 基勝岡本 健介塩谷 洋史中谷 善幸杉村 正仁
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1999 年 5 巻 2 号 p. 60-66

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抄録

シェーグレン症候群患者32例について臨床的検討を行った。患者は男性1例, 女性31例で, 平均年齢は56.4歳であった。口腔乾燥症状は約90%の患者に認められ, 安静時, 刺激時唾液分泌量は80%以上の症例でそれぞれ3ml以下, 10ml以下に低下していた。耳下腺造影では29例中16例 (55.2%) において特徴的な所見がみられ, 下口唇生検では30例中22例 (73.3%) にリンパ球の浸潤が認められた。唾液腺シンチグラフィーでは耳下腺および顎下腺への中等度あるいは高度集積障害がそれぞれ13例 (40.6%), 21例 (65.6%) に認められた。乾燥性角結膜炎は18例 (56.3%) に認められた。抗SS-A抗体, 抗SS-B抗体は, それぞれ20例 (62.5%), 8例 (25.0%) において陽性であった。

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