体育学研究
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身長の発育現象にみられる地域差・性差
徳永 幹雄藤本 実雄
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1972 年 17 巻 2 号 p. 75-80

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抄録

この研究の目的は農山漁村の児童について身長の発育曲線と発育速度曲線の地域差・性差を明らかにすることであった. おもな結果はつぎのとおりである. 1. 農山漁村の児童で発育の大型化と早期化がいずれも認められたのは農村の女子だけであった. しかし, 発育の大型化は他の地区では認められなかったが, 発育の早期化はいくつかの地区で認められ, 発育の大型化や早期化に対して特有の地域差・性差があった. 2. 農村と漁村の児童はほぼ同じ時期に発育速度曲線のピークが認められたが, 山村の児童はこれらより1年遅く発育速度に地域差が認められた. また, 農山漁村とも女子が2〜3年早く発育速度曲線のピークが現われ, 男女間に顕著な差が認められた. 3. 6才から14才までの年令では, 発育速度曲線のピークが早期に現われる児童の身長が優位を示し, 遅い時期にピークを示す児童の身長は劣位を示した.

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© 1972 一般社団法人 日本体育学会
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