体育学研究
Online ISSN : 1881-7718
Print ISSN : 0484-6710
ISSN-L : 0484-6710
第11回冬季オリンピック札幌大会における成績と体格との関係について
岩淵 直作佐藤 光毅渡辺 弘福田 廣夫三浦 一雄花田 明彦
著者情報
ジャーナル フリー

1974 年 18 巻 4 号 p. 199-205

詳細
抄録

冬季オリンピック大会の成績と体格との関係について, 相関並びに回帰係数を用いた研究は, 体育学研究その他の文献を見ても皆無であることから, 第11回冬季オリンピック札幌大会について調べた結果, 次のことがわかった. 1) 各競技種別における参加選手の身長と体重との相関係数は, 高いあるいはかなり高い. 2) 日本選手の体格は, ほとんどの競技種目において劣っている. 3) 体格と成績との関係は少数の種別において, かなり高いあるいは低い相関係数が算出されたが, 全般的には高いとはいえない. 4) 体格が成績に及ぼす影響は, 少数の種別に有意性が認められたが, 全般的には大きな影響を及ぼしているとはいえない. 5) 体格と成績との関係が高く, 体格が成績に影響を及ぼす種別が存在することは, 平等な成績評価をする立場からすれば, 無視できないことであると考える.

著者関連情報
© 1974 一般社団法人 日本体育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top