体育学研究
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スポーツ適性の予測に関する研究
松浦 義行中村 栄太郎
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1976 年 21 巻 4 号 p. 205-216

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抄録

この研究は各スポーツ集団のメンバーの持つ体力的特徴を手掛りとして, スポーツ適性の予測を試みることを目的とする. そこで, K市内の高等学校の優秀な運動選手を対象に9種目より365名, K高校より非運動選手50名を選び, これらの者に体格, 身体機能及び運動能力の領域から選ばれた16項目の測定を実施し, 得られた結果に判別分析法を適用し, 各集団の種目特性を最も明確にあらわす関数の決定を試みた. この研究では, この関数をスポーツ適性予測関数と名付けた. 得られた予測関数の妥当性は以下のごとくである. I)基礎運動能力の特徴の把握が容易と見なされた柔道, 体操のチーム, 基礎運動能力に優れていると見なされたバスケットボール, 陸上のチーム, 及び基礎運動能力に劣ると見なされた非運動選手のチームにおいては, 約60%の者が自己のチームヘ判別された. また, 判別時の平均所属確率は0.45〜0.75であった. したがって, この予測関数は, これらのチームに対しては役立つと考えられた. 2)しかし, バスケットボール以外の球技チームにおいては, 基礎運動能力およびその特徴に類似がみられるため, 自己のチームへの判別の割合は約30%と低かった. したがって, これらチームの予測に当たっては, 今後,前述の問題を踏まえ, 予測を可能とするより適切な方法を考え出さなければならない.

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© 1976 一般社団法人 日本体育学会
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