日本小児血液学会雑誌
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造血幹細胞移植後早期のcytomegalovirus感染症に対するfbscarnetの使用経験
石河 由佳鈴木 徹臣豊田 恭徳林 露子田渕 健気賀沢 寿人
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2003 年 17 巻 5 号 p. 333-339

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抄録

造血幹細胞移植後早期のcytomegalovirus (CMV) 感染の治療あるいは予防目的で, 9例に対してfbscarnet (FCN) 投与を行った.このうち1例はganciclovir (GCV) 耐性例, 4例は移植後生着前のCMV抗原血症に対する早期投与, 残り4例はCMV感染の高危険群と考え予防投与を行った.CMV感染症発症は, 9例中早期投与を行った1例のみで認められ, この症例は間質性肺炎により死亡した.FCN投与に伴う副作用としては, 一過性の血清クレアチニン値の上昇を9例中3例に認めた.生着が確認できた8例では骨髄抑制作用はなく, 造血機能回復の遅れは認めなかった.FCNの移植後早期の早期投与および予防投与で, 重大な副作用は認めず, 安全に投与できると考えられた.

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