日本小児血液学会雑誌
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化学療法に伴う顆粒球減少時の発熱に対するcarbapenemを軸としたempirical therapy
窪田 恵子金 智裕澤田 明久時政 定雄藤崎 弘之橋井 (松田) 佳子太田 秀明原 純一
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2003 年 17 巻 5 号 p. 358-363

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抄録

化学療法もしくは造血幹細胞移植に関連した敗血症起因菌および予防的抗生剤投与との関連性, さらに経験的感染症治療 (empirical therapy) の妥当性を, 後方視的に検討した.1999~2001年の3年間に採取した血液培養検体のうち, 穎粒球減少期に細菌・真菌が検出された34症例 (36検体) を検討した結果, carbapenemを軸とした2~3剤併用empirical therapyの有効率は, 従来の報告より明らかに高い83%であった.検出菌種はグラム陽性球菌が20, グラム陽性桿菌が3, グラム陰性桿菌が9, 真菌が2症例であった.また穎粒球減少に際して予防的抗生剤投与が行われていた18症例を検討したところ, 予防的抗生剤の種類により検出菌種の偏りがみられ, ciprofloxacinではグラム陽性球菌優位であり, 第2世代セフェムではグラム陰性桿菌も多く検出された.菌検出時期は穎粒球数500/μl以下になってから平均8.5日, 100/μl以下になってから平均5.6日であった.

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