日本小児血液学会雑誌
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免疫グロブリン様受容体 (IgLR) 分子群による免疫制御
中村 晃高井 俊行
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2004 年 18 巻 2 号 p. 59-68

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抄録
免疫グロブリン様受容体 (IgLR) は細胞外にIg様ドメインをもつ1型膜貫通蛋白質で, 細胞に活性化のシグナルを伝達する活性化型と, 抑制性のシグナル伝達を行う抑制型が存在している.このうちもっとも代表的なIgLRは抗体のFc部分と結合するFcレセプター (FcR) であり, 遺伝子欠損マウスを用いた解析により, 抗原提示から始まる一連の免疫反応の制御に重要な役割を果たしていることが明らかになってきている.また最近になり新たなIgLRが次々と単離され, さまざまな病態に関与することが報告されている.本総説ではさまざまな免疫応答におけるIgLRの機能にっいて, とくに自己免疫におけるFcRの役割について概説する.
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