日本小児血液学会雑誌
Online ISSN : 1884-4723
Print ISSN : 0913-8706
ISSN-L : 0913-8706
自家末梢血幹細胞移植が奏効した肺浸潤を伴う再発Hodgkin病の1例
石井 るみ子森本 哲日比 成美杉本 徹今宿 晋作
著者情報
ジャーナル フリー

2005 年 19 巻 1 号 p. 25-29

詳細
抄録

初発時15歳の男児, 右頸部および腋窩リンパ節, 脾臓への浸潤とB症状を認め, Hodgkin disease (HD) stage IIIBと診断された.A-COPP (ドキソルビシン, シクロフォスファミド, ビンクリスチン, プロカルバジン, プレドニゾン) とABVD (ドキソルビシン, ブレオマイシン, ビンブラスチン, ダカルバジン) の交代療法を計3クール行った.治療に対する反応は良好で寛解を得たが, 治療終了8カ月後, 縦隔リンパ節と肺野・脾臓に多発性の病変を認め, 再発と診断した.ICE療法 (イホスファミド, カルボプラチン, エトポシド) を3クール行い, 部分寛解を得たのち, MEAM療法 (ラニムスチン, エトポシド, シタラビン, メルファラン) による前処置でauto-PBSCTを施行した.移植後, 肺野病変は消失し, 移植後1年10ヵ月の現在, 完全寛解を維持している.

著者関連情報
© (社)日本複写権センター
前の記事 次の記事
feedback
Top