抄録
骨髄血の保存方法が生細胞率およびフローサイトメトリー (FCM) による細胞表面抗原の測定に及ぼす影響を検討するために, 小児Bリンパ球系白血病8例の骨髄血を材料として, 新鮮な検体と, 培養液 (RPMI1640) 添加の有無, 温度 (4℃, 20℃), 検査までの時間 (12時間, 24時間, 48時間) を変えた保存後の検体で測定した.この結果, 生細胞率はいずれの保存条件でも新鮮な検体と有意差がなく, また, 89%以上あることを確認した.細胞表面抗原の測定でCD10, CD19, CD20, CD34, CD38, CD45および CD58は保存条件により変化しなかったが, 陽性であった2例のCD22がいずれの保存条件でも陰性に転じた.骨髄血保存後にFCMでCD22を測定し, CD22が陰性に転じた場合は細胞起源の診断に影響する可能性があると考えられた.