1993 年 7 巻 2 号 p. 138-142
亜急性壊死性リンパ節炎2例の骨髄所見について検討した.症例1では, 入院後高熱, LDH, フェリチン値の上昇が著明で, 入院3日目には骨髄中のhistiocyte-monocyte系細胞が5.8%で, Manoharanらの分類 (Manoharan A, Catovsky D : Haematol Blood Trans血sion 27 : 205-210, 1981) によれば, stageHII86%, stageIV, VI4%で, さらに, 入院19日目ではhistiocyte-monocyte系細胞は10.5%まで増加し, stageI-III46%, stageIV, V54%で血球貧食像も散見された.症例2では同様に骨髄中のhistiocyte-monocyte系細胞の増加を認め, 入院3日目, 24日目共にstageI-III90%, stageIV, VlO%であった.これらの所見および過去の報告例から, 亜急性壊死性リンパ節炎の病状が進行するとhistiocyte-monocyte系細胞の占有率が上昇し, 成熟型のhistiocyte-monocyte系細胞が増加する可能性が示唆された.