日本小児血液学会雑誌
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白血病化学療法後の好中球回復における好中球コロニー刺激因子とマクロファージコロニー刺激因子の併用効果
広田 保蔵今井 満磯山 恵一山田 耕一郎石川 昭
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1993 年 7 巻 5 号 p. 467-470

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抄録

Colony-stimulating factor (CSF) であるgranulocyte colony-stimulating factor (G-CSF) とmacro-phage colony-stimulating factor (M-CSF) を併用使用してCFU-GMコロニー数の増加作用と白血病化学療法後の好中球増加作用について検討した.CFU-GM colony assayにおいてG-CSFとM-CSFの併用はCFU-GMコロニー数をそれぞれのCSFを単独で使用した時より有意に増加させ, 併用使用した場合のコロニー数はそれぞれのCSFを単独で使用した時のコロニー数の合計より多い傾向がみられた.ln vivoにおいてG-CSFとM-CSFの併用投与はG-CSF単独使用の場合よりより早期に好中球数の回復がみられた.以上からG-CSFとM-CSFの併用投与は早期に好中球数を回復させる必要のある場合には試みる方法であると思われた.

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