日本小児血液学会雑誌
Online ISSN : 1884-4723
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血液型亜型 (A3型) を示し, 頻回の血便と腸内リンパ濾泡の増殖性変化を伴ったRAEBの1幼児例
箕輪 秀樹新家 興吉岡 章福井 弘
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1993 年 7 巻 5 号 p. 501-505

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抄録
症例は4歳, 男児で, 1989年1月血小板減少および血液型判定困難を主訴に当院へ入院した.乳児期より頻回の血便を繰り返していた.経過中の末梢血および骨髄検査によりRAEBと診断した.また赤血球形態は小球性低色素性であり, HbFが39.4%含まれていた.血液型はA3型と亜型を示し, 赤血球A抗原量の低下を示した.また大腸全体に著明なリンパ濾泡の過形成を認めた.小児のMDSにおいて赤血球A抗原の低下が見られた症例報告は, 本症例が本邦第1例目と思われる.
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