日本植物病理学会報
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〓冬の細菌性斑點病
瀧元 清透
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1927 年 2 巻 1 号 p. 53-56

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抄録
(一) 一九二一年以後福岡縣地方の〓冬に一種の細菌性の病害發生し、葉を枯損し被害大なりき。
(二) 本病は最初葉面に小なる褐色の圓形病斑を生じ漸次増大且不規則的に延長し遂に襤褸状となりて枯損す。
(三) 數回に亘り細菌の分離及接種を行ひたるに常に白色の細菌を分離し、該細菌は無傷の葉面に感染し得るものなることを知れり。
(四) 分離せる細菌は從來記載せられたる植物の病原細菌より異なり、一の新種なるものと認めたるを以て之れに Bacterium Petasitis n. sp. の學名を附與せり。
(五) 本研究は中田教授指導の下に九大、農學部植物病理學教室にて行ひたるものにして研究及發表に關し日野巖氏の助力を得たるところ多し、共に感謝するところなり。
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