日本植物病理学会報
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疫病菌の侵入に対する馬鈴薯の抵抗反応に関する生理学的研究
III. Ethanol 処理による抵抗性低下の生理学的研究 (其の1)
冨山 宏平高桑 亮高瀬 昇酒井 隆太郎
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1956 年 21 巻 1 号 p. 17-22

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抄録

1. 疫病菌に対する抵抗性種間雑種塊茎の抵抗性は ethanol 10%液処理で, その抵抗性を失い罹病性になる。
2. 疫病菌の接種および切断傷害による馬鈴薯塊茎の呼吸の増加, ならびに合成に向う代謝機能の促進は, ethanol 処理によつて著しく低下すると同時に Polyphenol 化合物の含量が低下する。
3. このような ethanol 処理による塊茎の生理的反応性の低下は, 塊茎の抵抗性低下に対して重要な意味をもつと考えられる。
4. 馬鈴薯塊茎を切断して直ちに ethanol で処理すると, 20時間後に於けるRQ値はやや低下する。
5. ethanol の影響は接種後20時間では顕著であるが, 44時間後には少ないように見える。しかしその影響は相当後期迄残るようである。

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