1959 年 24 巻 3 号 p. 175-181
(1) 燐酸各劃分へのP32の incorporation を観察したが, 寄主柑橘樹でも媒介虫でも共に, 病葉及び病虫の方がその radioactivity は各分劃において増大する。
(2) LePage & Umbreit 法による酸溶性燐酸劃分では, 寄主・媒介虫共に, 燐酸量の変動には一定の傾向が見られないが, 媒介虫の各劃分での radioactivity は保毒に伴つて増加が認められる。
(3) 寄主および媒介虫の核酸に対するP32の incorporation は小さく, その autoradiogram では健病間に差異は認め難い。これは核酸抽出法に留意すべき点のあることを暗示している。